吹屋ふるさと村
2007年8月12日
吹屋ふるさと村は岡山県高梁市成羽町吹屋にあります。
吹屋と言われても知らない方が大半でしょうが、
ベンガラなら知っている人がいるかもしれません。
弁柄(ベンガラ):別名 紅殻とも云います。
酸化第二鉄(Fe2O3)を主成分とする赤色の無機顔料です。
ベンガラの名は、インドのベンガルに由来しているといわれる。
朱とともに最も古くから用いられた赤色顔料です。
吹屋の弁柄は吉岡銅山と関係が深く、銅山の捨石である
磁硫鉄鉱(硫化鉄鉱)から偶然発見されたといわれている。
弁柄は江戸中期(宝永4年 1707年)全国ではじめて吹屋で生産されて依頼、
江戸末期・明治・大正と大いに繁昌を続け、吹屋の町並みの基礎を作ったといわれる。
当時、弁柄工場は4ヶ所あったそうです。
昭和30年代に入り化学製品にとって変わられ次第に衰退して行きました。
昭和47年に銅山閉山、昭和49年に製造を終えました。
高梁市内から案内にしたがって30分でまず笹畝坑道が迎えてくれます。
この笹畝坑道は中に入って見学(有料)出来るようになっていました。
人が並んでいてガイドが説明をしてくれるようです。
時間がかかりそうなのでここはパスしました。
道なりに進むと案内にベンガラ館と町並みと書いてあるので
まず、ベンガラ館へ
弁柄の工場の跡みたいですね。
資料館に入ると
左から磁硫鉄鉱(硫化鉄鉱)・緑礬(ローハ)・焼き・弁柄です。
磁硫鉄鉱を加工したものが緑礬(ローハ)です。
これを焼くと焼きの中に赤い粒が見えますね。
これが、弁柄です。
ベンガラの用途ですね。
江戸時代は天領地だった為、厳重に管理されていたようです。
着る物や道具もよく残っていますね。
これが釜場です。ローハを焙烙に乗せ200枚ほど入れるようです。
下から火をくべ、700℃で1日〜2日焼くと赤褐色も粒のある焼きが出来ます。
焼きを水洗いし赤褐色粒を粒子大きさに分けます。
分けた焼きを石臼で細かく引きます。
今でも動いていました。
よく出来たもので一度に石臼が3つ回るようにしてあります。
動力は?
水車ですね。
水を山から引いているようです。
思わずDASH村を思い浮かべました。
磨り潰したものは強酸性ですから
水にいれ攪拌沈殿を数10回繰り返すそうです。
ベンガラは水に溶けないし酸性は水に溶けます。
これを繰り返してベンガラとなります。
たいへんな手間がかかる物ですね。
江戸時代は日本でここだけで生産されていたので、
かなり貴重で高価な物だったのでしょう。
次は町並みです。
当時は今までにない赤色を出す。と評判になったそうです。
この町並みは豪商の家々だそうです。
今では資料館や郷土館 土産物屋になっています。
ここには蔵があります。かなりの豪商かな?
何故か?昭和の列車が陳列してました。
通りとひとつ変えると雰囲気が変わります。
近くには吹屋小学校がありますね。
ここも日本最古の木造校舎といわれています。
中央本館です。明治42年建造です。
左右のの切妻平屋建は明治33年建造です。
左側は講堂と物置になってます。
右側は教室のようですね。
現役の小学校の為、中に入れないのが残念でした。
保存の為がリフォームしてあり、古さを感じないのも残念です。
今回は、ついでに寄ったので銅山などを見ていません。
他にも八つ墓村のロケ地や寺社仏閣などもあるそうです。
ここだけで、1日回ることが出来そうですね。
もう一度探索に来てみたいと思わせてくれる雰囲気がありました。